世界フィギュアスケート選手権 (5)
少し落ち着いたので書いてみる。女子シングルフリー。
事前にも各所で言われていたけれど、キム・ユナ、浅田真央、安藤美姫の SP の得点に各自のフリーでの PB の得点を加算すると、安藤＞浅田＞キム となります。だから逆転も可能、と言われていたのだけれど。しかしこのキム・ユナの PB は転倒込みなんですよ。一方、安藤と浅田はほぼノーミスでの得点。だから 3人ともノーミスで演技を終えれば、まだまだわかりません。
蓋を開けてみれば、キム・ユナが 2回の転倒である意味自滅。今季はすべてフリーでミスしており、それも後半に集中しているからやはりスタミナの問題なのでしょうか？
続いて真央ちゃん。十分に観る者を惹きつけるすばらしい演技でしたたが、よく見ると細かいミスを犯しています。最初のトリプルアクセルはスロー再生でよく見ると両足着氷になっており、GOE がマイナス。次のコンビネーションも 2つめが回転不足で両足着氷。終盤のスピンもレベルのとりこぼし。結果論だけれど、このあたりをきっちりつめていれば金メダルの可能性はあったかもしれません。
そして最終滑走の安藤さんが衣装を変えて登場。個人的には、前の黒い方が好みでした。落ち着いた表情だったので、なんとなく、今日は 4回転は挑戦しないかなーと思っていたらやはりそうでした。成功率が上がってきているとはいえ、まだ試合で挑戦するほどではないんじゃないかな、と思います。彼女の場合、この強力な武器を持っているために、他でどんな素晴らしい演技をしても「飛ぶ飛ぶ詐欺」と言われてしまうのがちょっとかわいそう。 3Lz-3Lo のコンビネーションなんて、女子では今は安藤さんしかできないのに。*1 しかし、このフリーの安藤さんはちょっと無難にまとめてしまった印象はぬぐえません。スパイラルも途中でふらついたりしていたし。シーズン最初の試合だったからかもしれないけれど、私はスケートアメリカの時の方が感動しました。それでもこのフリーで PB を更新したということは、ちょっと考え方を変えてみると、難易度の高い技でも無難に見えてしまうほど確実になってきたということかもしれませんね。
安藤さんとと浅田さんがそれぞれ金メダル・銀メダルをとったことは本当に素晴らしいです。身近に強い選手がいると、お互いに意識してさらに強くなれるんじゃないでしょうか。
唯一の心配は、マスゴミがまた 2人を構いすぎてしまうことですね。試合やショーの時以外は放っておいてあげてよ。これで真央ちゃんが金メダルだったらもっと大変だったんだろうなぁ。
