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ムロズ選手が史上初の 4回転ルッツ成功

今年 9月にアメリカで行われた競技会で、ブランドン・ムロズ選手が 4回転ルッツに成功し、国際スケート連盟(ISU)に認定されました。これは、競技会での成功としては史上初となります。

ジャンプの回転不足に厳しかったバンクーバー五輪シーズンに比べ、中間点の導入された昨シーズン以降は 4回転ジャンプをプログラムにいれる選手が増えてきました。しかし、これらの選手のジャンプはほとんどがトゥループサルコウです。ルッツは、(半回転多く回る)アクセルを除く 5種類のジャンプの中で、一番難しいジャンプですから、それに成功したというのはとても驚異的で、素晴らしいことです。
ルッツの何が難しいかというと、回転方向にあります。
フィギュアスケートのジャンプは、離氷後は基本的にすべて同じ方向に回ります。軸足が右の選手なら、すべて左回りです。では、助走はどうでしょうか。それぞれのジャンプの助走(踏切)は、以下のようになります。

アクセル
左足アウトエッジで前向き
ルッツ
左足アウトエッジで後ろ向き
フリップ
左足インエッジで後ろ向き
ループ
右足アウトエッジで後ろ向き
サルコウ
左足インエッジで後ろ向き
トゥループ
右足アウトエッジで後ろ向き

つまり、ルッツを除く 5種類のジャンプはすべて助走も左回りですが、ルッツだけは右回りの助走になります。助走の回転方向とジャンプの回転方向が逆なので、難しいとされています。(アクセルが難しいのは半回転多く回る必要があるためで、難しい理由が違います。)
ちなみに、4回転トゥループの基礎点は 10.3点、4回転ルッツの基礎点は 13.6点です。

参考

(追記)右回りと左回りを間違えていたので修正しました。
(追記2)トゥループのエッジを間違えていたので修正しました。(2013/05/23)