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メモとか日記とか

雲長と孔明

雲長ルートと孔明ルートでの花に対する立ち位置の違い。
※三国恋戦記(PSP)本編・スペシャル(後日談)・思いでがえしのネタバレが含まれます。










はじめに

三国恋戦記全攻略キャラの中で、雲長と孔明は特異なバックグラウンドを持っている。だがしかし、全ルートをプレイしているとそのバックグラウンドの事情も異なるようなので、思いついたことをつらつら書いてみたいと思う。

雲長の特異性

雲長の特異性、それは言うまでもなく「花と同じく現代から本の力で飛ばされてきた」ということ。(ループしていることも特異ではあるけれど、ゲーム内では花と出会った人生が重要なので、現代から飛ばされたということのほうが大きいと考える。)

雲長のバックグラウンドについては、勘の良い人は雲長ルートに入る前に気づいてしまうこともあるらしい。あとから考えると、いろいろ伏線はあったのだと思う。しかし、私はルートに入るまでまったく気づいていなかった。

ファーストプレイが公瑾ルートであったので、本が花の元に戻ってきたのは公瑾を通じてであり、孟徳から奪い返した経緯は深く考えず本を受け取ってしまった。直前の仲謀と公瑾の会話に「雲長が孟徳を見逃した」と出てくるけれど、それは三国志演義にもあるエピソードなので何の疑問も持たなかった。もしかしたら、この点に関しては三国志の知識がないほうが気づきやすかったのかもしれない。その後、孟徳ルートをプレイしたときに本を奪い返した経緯はわかったけれど、なぜ雲長がそうしたのか、私は何も考えていなかった。

雲長のバックグランドがわかったあとは、細かい伏線だとか反応だとかがあちこちにちりばめられていることに気づく。それは雲長ルート以外にもあるし、三国漫遊記にも現れる。つまり、雲長のバックグラウンドはルートに関係なく常にそうなのだ(と思う)。だとすると、彼が帰還できる雲長ルート以外での雲長の心中はいかばかりかと切なくなる。

孔明の特異性

いっぽうの孔明は、「過去にすでに花と出会っていた」という特異性である。孔明ルートをプレイすると孔明の想いがいかに深いかということが強く印象に残るのだけど、想いが深いだけに、他のルートで「別の男と結ばれる花」をその孔明に見せるのはあまりに気の毒だと思う。それでも、孔明のことだから「花が幸せならそれでいい」と言いそうだけれど。

ただし、孔明の場合は、ルートによって過去での花との関わり方が異なるのが雲長との相違点である。花と運命的な出会いを果たすのは孔明ルートとノーマルルートだけであり、他のルートでは山中で出会っただけだったりせいぜいその晩の宿を貸す程度である。これでは、「戦をなくす」という同じ志を持つには至らないだろうし、亮が長い間目の前にいない花を想い続けるというのも考えにくい。だから、本人ルート以外の孔明は、孔明であって孔明ではないのではないだろうか(と思う)。見ている方がせつなくなるので、そうであってほしいと願う。

とはいえ、パラレルワールドな孔明だとすると、他のルートで孔明が花を弟子にした動機がちょっと弱くなるのだが……。どのルートでも亮と花は出会ってはいるので、もしかしたら孔明は10年前の出来事を覚えていたのかもと考えることはできる。しかし、10年前にほんの一時出会ったことを覚えていたのなら、花に対しての気持ちがなかったと言い切れるだろうか?(エンドレス

しかし、パラレルワールドな孔明は「戦をなくす」という志にまでは至っていないはずなので(何しろ他ルートの2人の間にそんな会話はまったくない)、やっぱり花への想いは異なると思いたい。そうでなかったらつらすぎる。