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日経トレンディネットの記事が間違っている件

パケットパックや旧パケ・ホーダイを含めたパケット料金についての記事なのですが、一部間違いが記載されているので、ちょっと突っ込んでみたいと思います。

パケ・ホーダイ ダブル加入条件の嘘

2007年秋から始まった新料金プラン(バリューコース、ベーシックコース)の登場以前まで展開されていた旧料金プランでは、パケ・ホーダイ ダブルに加入できない。
(中略)
今回の検証は、2007年秋以降に新規契約か機種変更をして新料金プランで契約したユーザーに限られる点をご了承いただきたい。

パケット料金を安く上げるポイントは、旧割引プランを継続するかどうか - 日経トレンディネット

はい、ダウト。
確かに docomo 公式の「対象となる料金プランと通信」には、『FOMA新料金プラン(バリュープラン含む)のご契約者が対象となります。』と記載されていますが、ここでいう新料金プランというのはバリューコース・ベーシックコースとは全く関係ありません。新料金プランというからには比較対象となる旧料金プランがありますが、その旧料金プランとは、もっと前の「プラン39」等という名称だったころのプランを指します。つまり、プラン名にアルファベットがついていものは全て新料金プランであって、バリューコース・ベーシックコースができる前からのユーザーであってもパケ・ホーダイ ダブルに加入することは可能です。

更にいうと、旧料金プランから新料金プラン(ベーシックプラン)へは変更の制限がありませんので、FOMA を使っている人であれば、誰でも パケ・ホーダイ ダブルに加入することができます。

パケットパック10 よりパケ・ホーダイ ダブルがお得?

つまり、どれほど利用するかに関係なく、パケ・ホーダイ ダブルの方が常に安くなるのだ。
(中略)
旧パケットパック10に入っている人は、今すぐ新しいパケ・ホーダイ ダブルに切り替えるべきだ。

NTTドコモのパケット料金、最も安く済む定額プランの選び方 - 日経トレンディネット

次はパケットパック10 について。パケット料としての計算は間違っていないのですが、パケットパック10 の場合、無料通話料もパケット料に充当できるということに全く触れられていません。無料通話料を通話で使い切ってしまうような人は記事の通りになりますが、通話はほぼ待ち受けのみでほとんどパケット通信しかないない、という人には当てはまりません。その場合、仮にプランSS + パケットパック10 なら、基本料金 + 1000円で 20000パケットまで使えることになります。
一方、パケ・ホーダイ ダブルに加入すると、無料通話料はパケット料に一切充当されませんので、同じように 20000パケット使用すると実際の支払い金額は、基本料金 + 1600円となり、パケットパック10 よりも高くなります。(金額は全て税抜き)
また、パケ・ホーダイ ダブルの月額料は繰り越しできませんが、パケットパック定額料を使い切らなかった場合は繰り越しもできます。
通話(発信)をほとんどしていなくてパケット料が基本料金 + パケットパックの定額料 の範囲で収まる人は、パケ・ホーダイ ダブルに加入するべきではありません。

パケットパック30の場合

パケットパック30 の場合も、パケットパック10 とだいたい同じです。

おまけ(メール・i-modeブラウザ以外の通信料)

旧パケ・ホーダイでは、フルブラウザや PC に接続して通信した場合のパケット料は、青天井でした。ただし、この場合のパケット単価は 0.02円です。また、ここでも無料通話料が充当されます。
一方、パケ・ホーダイ ダブルのパケット単価は 5700円までは 0.08円で、それを超えるとやっと 0.02円になります。無料通話料がいくら余っていても、一切充当されません。
つまり、フルブラウザや PC に接続する場合でも、使用するパケット量によっては、パケ・ホーダイ ダブルよりも旧パケ・ホーダイの方が支払い額が安くなります。もちろん、青天井ですので気にせず使いたい場合はパケ・ホーダイ ダブルのほうが安心ですが。

まとめっぽいもの

docomo の以前の料金プランは、よくわかっている人には最安の選択をすることができ、あまり詳しくない人には割高な料金を払っていても気づかないという面はあったかもしれません。しかし、現在では通常の携帯のパケット割引はパケ・ホーダイ ダブルに統一されて、選択肢がなくなった代わりに詳しくない人が損をする、ということもなくなったと思います。先日も書きましたが、ここで docomo が他社のように定額料 390円のパケット割引サービスを新設することなく、従来の割引サービスの定額料を下げたのは、「複雑な料金プランをわかりやすく」という意味ではとてもよかったと思います。